これからは「FIRE」より「BOYA」だ…貯金がなくても、あくせく働く毎日をすぐにやめられる「5つの要件」
経済的自立と早期リタイアを目指す「FIRE」という生き方に注目が集まっている。
ライター・編集者の中川淳一郎さんは「『FIRE』は実現のハードルが高く、単なる世捨て人になる恐れがある。私は自身の経験からも『BOYA』をすすめたい。『BOYA』なら、まとまった貯金がなくても、考え方を変えるだけで始められる」という――。
■「FIRE」という言葉に感じる違和感
ここ数年「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」という言葉がしきりと取沙汰されている。経済的自立(たとえば1億円を貯める)を果たして若いうちにリタイアし、以降は貯めた資金を元手に投資をおこなって、運用益で生活費をまかなう……という生き方だ。
話題にされた当初は「仕事にも居住地にも縛られない自由な生き方ができる」「不労所得を得られるなら、もう働かなくていい。最高だ」などと憧れをもって捉えられていたものの、最近では「その後の人生、暇では?」や「正直、1億円じゃ足りないだろう」「そもそも1億円を貯めるのが難しい」といった否定的な声も上がるようになっている。
私は以前から、この「FIRE」という言葉のニュアンスにどこか馴染めなかった。まず、言葉としてカッコよすぎるというか、スカしているような気恥ずかしさがある。また「1億円ほど貯めましょう」「それを元手に資産運用しましょう」とあっさり説明されるが、本当に実現しようとするとなかなかハードルが高く、誰にでも真似できるような営みではないだろう。加えて「単なる世捨て人」「綱渡り人生になるのでは」といったネガティブなイメージも拭いきれない。
■「FIRE」は難しくても「BOYA」なら実現できるのでは
先日、寿司屋で当連載の担当・U氏と次回原稿のテーマを考えていた際、話の流れでFIREの話題になり、上に述べたようなことを確認しあった。そして出てきたのが「BOYA(ボヤ)」という言葉だ。
「BOYA」はあくまで造語。寿司をつまみながら即興で思い付いた言葉である。私が
「FIREは難易度が高いですよ。もう少し軽めに、目線を下げて……FIRE(大火事)ではなく、BOYA(小火)くらいの人生を目指すほうがよいのでは?」
と冗談を言ったところ、U氏は「それ、身の丈感があっていいですね!
では『BOYA』でそれっぽい並びの英語を考えてみましょうよ(笑)」とノッてくれた。
私も面白くなって10秒ほど考え、ノートにササッと書き付けたのが「Burned Out Yet Attempting」というフレーズだった。われながら、こじつけにもほどがある。だが、思い付きのわりには意味的に外していないようにも感じた。日本語に訳すなら「燃え尽きたが、いまだ挑戦中」といったところか。
<中略>
■「BOYA」実現の要件は「FIRE」より圧倒的に緩い
「BOYA」を目指すために必要な要件は、
———-
①ある程度の貯金
②その後も仕事をくれる人々との関係維持
③それまでの職業人生で得た達成感
④多額の給料・ギャラよりも心の安定と休息、そして娯楽を重視する姿勢
⑤趣味の仲間や地域コミュニティーとの良好な関係
———-と、私は考える。
「FIRE」を実現するには「投資のタネ銭となる1億円を貯める」「運用益を上げる」といった「現実(リタイア後の生活を維持するためのシビアな条件)」が必要になる。一方、「BOYA」の場合、基本的には「それまでの職業人生で十分達成感を得られた」「もはや仕事人生に悔いなし」といった「精神論」だけでも実現できるのである。並行して、仕事と完全には縁を切らず、ある程度は社会とのかかわりも持ち続けて、生活のセーフティーネットを維持すればよいのだ。これならばプレッシャーは少ない。
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引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/d0abd18e1c87e621736bc3a9ba03d8384a27aa83
≪ネットの民のつぶやき≫
早期退職して投資生活に入った。激労時代に比べれば、暇でとても嬉しい。「世捨て人」とか書かれて驚いているけど
自分が正に今そんな状況です。
年齢は40代前半なので少し若いですが、FIREに違和感を覚えていたので、しっくりきます
やりきったと思ったら、スッパリ リタイアするのが理想。自分の代わりは、いくらでも居る。自分が考えているより、健康寿命は短いと思っている
最近は『FIRE』なる言葉がセミリタイアのように使われているけれど、アメリカの映画やドラマを観ていると、オフィスで働いていた人が突然雇い主に『ファイヤー』と、言われてクビになり荷物を入れた箱を持って出ていくイメージでした
ネーミングはともかく、理想的な生き方のひとつではあると思う。
ただ、正直いってFIREよりハードルが高いように感じる
親から相続できる資産が3億以上あれば、既に上級国民。
上級国民はFIREもBOYAも必要ありません
とても正論だし、FIREよりもBOYAが理想だなぁ
BOYAよりFIREのほうが、はるかに簡単だと思います。
BOYAは会社外での人間的魅力を問われます。
これは会社員の中でもほんの一握りの人がもつ能力です
内容的にはFIREとは全く関係なく、年齢の上昇で体力的、精神的に苦しくなってきたら仕事をセーブして体もお金も無理のない範囲で暮らしましょうという記事ですね
言いたいことは分かるけど、「BOYA」って言葉は流行らないと思う。笑